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食堂での出来事から2日後。
あれから桃李は生徒会にしつこく好意を寄せられているようで、生徒会に見つからないように行動していた。
それでも、根がいい子なので無視はしなかった。話しかけられたら、話すし、生徒会が嫌がるようなことはしない。
「順調な王道展開で俺はもう満足ですw」
「よかったな」
巡は本を読みながら、巽の腐トークを聞いてあげている。
その中で巡はこう思った。
そう。これが日常だよ。
「巡、巽、響、大介!なんか生徒会のみんなが俺に相談したいことがあるらしくて。だから、生徒会室に行ってくるな!」
桃李がそう言った。
「一般生徒は生徒会室に行けないぞ」と大介が言った。
「俺が許可するから、問題ない」
隆明が扉のところで、そう言った。巡たちのクラスメイトの中には隆明の親衛隊がたくさんいる。隆明を目の前にして、歓声をあげる者や嬉しさのあまり気絶する者もいた。
しかし、隆明は親衛隊に対して軽蔑の目で見ていた。その目からは嫌悪感や失望。
「ですが、一人の生徒に対して特別扱いにするのは生徒会としてどうかと思いますが」
大介は風紀委員会の立場として隆明に説得を試みた。
それでも、隆明は
「俺のいうことは絶対だ」
大介の言葉に聞く耳を持たなかった。
「行くぞ、桃李」
隆明と桃李は生徒会室に行ってしまった。
「はぁ」とため息を吐いた大介。桃李が転校してきてから、生徒会の態度があまりにもひどいので、風紀委員会はそれで困っているらしい。
「なんで、桃李はあんな奴らの話を聞いてあげるんだ!くそっ」
不機嫌そうに響がそう言う。
「ヤキモチ?w」と巽がからかう。
「なぁ、武蔵」
「…なんだよ、綾瀬」
「お前はどうして、南雲を気に入った?」
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