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巡は大きなため息を吐いた。
「それにしても、始業式だけで疲れるとは」
この学園は特殊な学校で、生徒会と風紀委員会が学園の全てを支配する権利を持つ。例えば、新入生歓迎会や体育祭などの大きなイベント、校則も彼らが決めることができる。
お金持ちだからっていうのもあるかも知れない。
「巡。顔が死んでるぞっ⭐︎」
「当たり前だろ。俺は平和に過ごしたいんだ」
「わかるけどw」
2人はそんな会話を繰り返す。2人は学園に入学してから2年目になるが、未だに慣れないでいた。いや、巡だけが慣れていないのだ。
巽は別の意味で開き直っていた。
巡は大きな欠伸をかました。
2人は2年S組の教室に入った。席は自由で、好きな席に座っていいのだ。
巡はいつでもすぐに帰れるように廊下側の一番後ろの席に腰掛けた。
巽はその左隣に腰掛けた。
「転校生が来てもおかしくはないんだけどな」
巽がぼそっと呟く。
「は?転校生?始業式終わったばかりだぞ?」
「ここは王道学園ですよ?」
急に敬語になる巽に巡も「そうですね?」敬語で返す。
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