始まりの春

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「腐腐腐っw王道学園にはルール…いや、掟がある!!!!」  急に大声になる巽にうるさっと思いながらも、話を聞いてあげる。    「早速ですが、クイズを出します!」  「クイズ形式かよ」  「ここはどんな男子校でしょうか!?」  いちいち声がでかい。  「全寮制男子校だろ」  「いえす!ここは初等部から大学までエスカレーター式の学校で、しかも男子しかいない!!!  考えてもみろよ。  俺たちは健全な男子だ。しかし、恋の対象である異性がいない。そこから示されることとは?」  「男子同士のカップルが生まれるんだろ」  「ご名答!」  なんだこのクイズ。  呆れながらも、話の続きを聞く。  「さ・ら・に!!」  「まだあるのかよ」  「生徒会と風紀委員会を決める方法とは?」  「…抱かれたい、抱きたいランキングで決まるんだろ」  「その通り!!!」  「去年、それを知った時、世界の終わりかと思ったわ」  「ふふふwそれが王道学園なのさ!!」  「うぜぇ」  「他にも新入生歓迎会や体育祭、文化祭など王道イベントが盛り沢山!!!  これぞ、王道学園!!!」  「へー」  「もっと興味を持とうか!?」  「さっきの転校生ってどういう意味だ?」  待ってました!というような目で見てくる。キラキラと輝くその姿にうざいなと思った。  「時期外れ、また中途半端な時期に転校してくる転校生…それが王道転校生さ!」  「普通の転校生とは違うのか?」  「違うんだな、これが!!まず、よくあるのが理事長の甥で理事長はすごく溺愛してる!次に、見た目!金髪で空のように青い目!!ハーフかクォーターで、めっちゃ美人かイケメンなはず!!!それでいて、天真爛漫な性格なのである!!」  「そんなやつ本当にいるのかよ」  「なめたらあきませんて」  「急に関西弁?」  「ここは!王道学園やで!!!!そんなん、あるに決まってるやんか!!」
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