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ならなかった。
痛みを感じないことに違和感を感じた小太郎はそっと目を開ける。
彼は目撃した。光線から妖怪を庇う少年、『月野大亜』を。
「ぐううううううッ…がっ…」
光線は、大亜の胸の辺り直撃。
彼は飛び散る血と共に地面にドサリ、と倒れる。
「何でだよ…何で!!」
足の拘束を解いた小太郎は、倒れた大亜に駆け寄る。
「やられ…そう…なのを…守…れ…なくて…何…が…親友…だよ…ぐはぁっ!はぁ…はぁ…」
大きく血を吐き出す大亜。
しかし、あろうことか彼は謝罪をする。
「すぐ…答え、出なかったんだ…ゴメン…な…小太郎…」
「クソッ…もう喋るなダイヤ!」
妖狐の白い尻尾は、既に血で真っ赤に染まっていた。
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