ママ、あのね

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夜。 はるとを寝かしつけたあと、市役所でもらった保育園の資料を開き、相談員の人との会話を思いだしていた。 「保育園は待機児童が多いですからね。 かなり待つことになると思いますよ」 「そうですか、とりあえず申し込みだけしておきます。」 「どこに勤めておられますか?」 「え?まだ勤めてないですけど」 「それなら申し込みできないですね。 勤め先が決まってからでないと…」 そんな… 幼児がいて働けないから、保育園に申し込みするのに、 働いてないと申し込みすらできないなんて、本末転倒だ。 ひとり親が優先されるのは仕方ないかもしれないけど、 夫だけの収入じゃやっていけない。 生活費がせいいっぱい。 将来、はるとにどれだけお金がかかるのか、果てしない金額だろうから、 少しでもわたしも働いて、教育費として残していきたい もう少しすれば、幼稚園に入ることができるけど、幼稚園は帰る時間が早いから、働ける場所があるかどうかもわからない。 いろいろ考えてたら、疲れて眠ってしまっていた。
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