ママ、あのね

公園

朝。

夫を送り出して、はるとの朝ご飯の用意をして、洗濯をしていたら、

「ママ、戦いごっこしよっ！」

はるとがわたしに向かって突進してきた。

「はると、お家の中で走っちゃダメ」

我が家はマンションの３階なので、足音が下の階に響く。
今のところ何も言われてないけど、トラブルは起こしたくない。
朝の用事を素早く済ませて、はるとを公園に連れ出すことにした。

公園に入ると、砂場で数人の親子が遊んでいる。
ママ友、作りたいな。
夫は月に半分ぐらいは海外出張で、平日は帰りが遅い。
なので、はるとと会うのは日本にいるときの土日ぐらい。
ほとんどわたしひとりで子育てしているみたいなもんだ。
大人としゃべりたいな。
ずっとはるととばっかりしゃべってたら、頭がおかしくなりそう

はるとといっしょに砂場に向かう。

「こんにちは」

女の子を連れたお母さんに声かけられた。

「こんにちは」

「お名前は？」
「はるとです。」

「はるとくんね、
うちは、まなです
何才ですか？」

「３才です」

「同じだ、うちも３才です」

「ママ、あのね…」

はるとが何かいいたそうだけど、言葉が続かない

「はい、ハンバーグ、食べてください」

まなちゃんが小判型の泥団子をお皿にのせてわたしに差し出した

「ありがとう、上手にできたね、いただきます
モグモグモグ、おいしいね…
女の子っていいですね」

まなちゃんのママに向かって言った。

「そうかな、よくケンカしますよ。
男の子のほうが素直でかわいいんじゃないですか」

ピーマンを食べないこと。
ときどき夜泣きをすること。
いろんな話をしたいな