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「えっ!?私のがですか!?」
アカリは担任からの知らせを聞いて目を丸くした。
その吉報は彼女があわよくば推薦を勝ち取ろうとして送った高校生限定の小論文コンテスト、その結果についてであった。
その小論文コンテストのテーマは『政治』について。
アカリはそこから発展させて自身の小論文のテーマを『政治家の良いところ』にした。
しかし元来、小論文が苦手なアカリは最後までペンが進まなかった。
そんな状況が続きながらも何とか完成させたその小論文は、なんと金賞を獲得!
つまりアカリはグランプリを受賞したのだった。
思いがけない結果に驚きと戸惑いが交じり合い、アカリが次に自らの小論文と対面したのは全国紙に掲載されたものを見たときだった。
アカリが出した小論文は審査員から好意的な注目を集め、
その小論文とは、白紙だった。
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