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今まで、人と関わって来なくて、ひしひしと感じていた。孤独を。
だからって、今の生活形式を自ら変える気力も無かった。
そんなところへの、未来からの交渉だった。
彼女もまた、良い将来では無かったのだが、それももうどうでも良くなり。
俺は、彼女の交渉に乗ってみることにした。
最初は、高校生二人で占いの練習と言う名目で、占い好きのクラスの人間を見ることにした。まずは、俺の隣の席にいる、バイトテロ男である。まだしてないが。
「君、小学校は友達に恵まれてたのね。でも、中学校でいじめられて、辛かったでしょ?」
「な、何言ってんだよんなわけ……!!」
「それで、高校では嫌われないように、無理に道化のフリをしている。でもね、そんなことする必要は無いと思うの。ね?」
ね? と言うのが、未来から俺へとスイッチを変える合図となっている。俺は続けてこういう。
「お前、そのままだと、無茶な悪ノリが災いして、バイトテロで猛バッシング受けるぞ。たぶん、それはお前から言われるんじゃなくって、周りから茶化されてするんだ。だから、交友関係はしっかりと見極めろよな」
俺と未来の占い……と言うにはあまりにもお粗末なものに、隣の席の男は無言でうなずいた。心に来るものがどうやらあったらしい。
それを見た、占い好きの女子達が、未来と俺のもとへと駆け寄って来て、俺達は沢山の占いをこなしていった。
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