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「大丈夫なの?」
「何が?」
「夏休みが無くなるって言われたばかりだから。」
「うん。多分大丈夫!!」
「多分って…」
笑顔で確証もないことを言う彼を、私は苦笑する。
先生は、諦めているのか眉を寄せ呆れ顔だ。
「そう言う宮園さんは?問題ないとは、言われたけど。」
「えっ、私?」
少しの不安から先生を見る。
先生は、目を細め笑顔で頷いた。
「とてもいい成績ですよ。今回の最高得点は、宮園さんだから。あれだけ綺麗にノートを板書してまとめていたし、評価も結構高いです。」
「本当ですか!!」
私は、安心して胸を撫で下ろす。
今回は、初回で簡単な方だからテスト期間に集中して勉強に取り組んだ。
勉強に捧げた日々を思い出し、頑張ったかいがあったとしみじみ感じる。
「最高得点!?めちゃくちゃ頭良いじゃん。」
「小日向くんが地なら、宮園さんは天だね。」
「それならさ、宮園さん勉強教えてよ。」
「私が小日向くんに?」
「それはいいかもしれないね。宮園さん頼んだよ。」
「宜しく、宮園さん!!」
淡々と話が進んでいく様子から、嫌な予感がした。
重要なことだから、もう一度心の中で確認する。
小日向くんは、勉強を除いてなんでも出来てフレンドリーなクラスの人気者。
反対に私は、”クラスには”友達がいないモブキャラ。
そんな私が、勉強を……。
「無理です!無理無理無理っ!!」
「なんでよ。」
「だって、……」
────小日向くんは、クラスの人気者だからやっかみや嫉妬されたら面倒臭いから。
なんて言えない。
それこそ、絶対に言えないから無理。
同じような分類の、美人とか可愛い子ならまだしも、 こんなモブ兼いもの私を、小日向くんと並べたら学校中の笑い者にされる。
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