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班の評価
「皆、ご苦労であった。各部屋を
確認し掃除、洗濯の評価をする」
提調尚宮と監察尚宮は見習い女官が
担当した部屋を細かく評価した。
「ソア、ジウ、ユナ。掃除、洗濯
共に良く出来ている。後で
私の部屋へ来なさい」
見習い女官が提調尚宮の部屋に
呼ばれるのは異例だった。
特にソアは緊張していた。
提調尚宮は女官の頂点であり
女官や他の尚宮も逆らうことは
できない。
掃除や洗濯は褒められたが
何かいけないことをして
しまったのかと内心ビクビクしていた。
「これで評価は終わりだ。しかし
皆に1つ報告がある。監察尚宮
あとは頼む」
「はい、提調尚宮様」
監察尚宮は前に出ると、5人の少女が
前に呼ばれた。その中にナユンの
姿も見えた。
「この5人は見習い女官ではない。
全員が内人である。一人ずつ
班の報告をせよ」
「はい、監察尚宮様。
まずはセアの班は・・」
遅刻してきた見習い女官というのは嘘で
きちんと掃除、洗濯ができているか
遅れてきた女官にどのような対応を
するのか、試したのだ。
「リアの班の報告をいたします。ユジン
ユハはきちんと仕事をしていたが
リアは全て2人に任せていた。
また、私と2人に洗濯物を押し付け
ました。監察尚宮様適切な対応を
お願いいたします」
「リア、お前は何をしに来たのだ!
見習い女官だからといって罰
受けないと思っているのか。
この者を私の部屋へ連れて行き
なさい。規則により棒打ち10回
起立1時間に処する」
リアは監察尚宮に許しを乞うが
聞き入れる事はなかった。
「ソアの班の報告をいたします。
ソア、ジウ、ユナは協力して
掃除、洗濯をしておりました。
私が来た時も、気遣いをみせ
特にソアは私の分まで手伝って
くれました」
「そうか、それは正しい行いをした。
ソア、ジウ、ユナに新しい部屋を
与えることにする。提調尚宮様
よろしいでしょうか」
提調尚宮から許可を取り、ソア達は
いい部屋に住むことが出来た。
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