至密の仕事

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至密の仕事

「至密尚宮様に挨拶いたします」 「そなたがソアか。楽にせよ」 配属先が決定した翌日からソアは 正式な至密の見習い女官になる為 早朝から移動していた。 「今から内人達がいる場所へ案内する。 付いてきなさい」 「はい、至密尚宮様」 ソアが配属されるのは熙政堂という 王が生活をする為に使われている場所だ。 見習い女官はまだ位がない為 出来る仕事は限られるが、ソアに とって至密に配属されたことは この上ない喜びだった。 「皆に報告がある。仕事の途中だと 思うが集まってくれ。今日から ここに配属される事になった 見習い女官のソアだ」 「見習い女官のソアと申します。 至らない部分もあると思いますが よろしくお願いします」 この数十年見習い女官が熙政堂に 配属される事はなかった。 信用されている女官のみが 許されていたのだ。 女官達に挨拶をした後、至密尚宮から 規則や作法を学び練習していった。
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