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「じゃあ時間も少ないし練習しよう。と言ってもどうやるのかよくわからない」
「まず、合わせる前にそれぞれで練習しましょう。私はヘッドフォンをするのでお互いの音が邪魔になることは無いでしょう」
お嬢は電子ピアノにヘッドフォンをつなぎさっそく練習を始めた。
「まどろみさんはこの曲知ってる?知ってたら今からギターと合わせて歌の練習できるよ」
「いや、知らないんだ」
「じゃあ配信されてるからそれを聴いてみて。寝ながら聴いたら完コピ…」
「亮、寝ないで今すぐ聴くからギターと合わせて練習させてくれ」
美咲の前で完コピすることを躊躇ったのだが、それよりも亮のギターで歌の練習ができる機会を逃すのが嫌だった。
起きた状態で曲を聴けば完コピは出来ないから、普通の人と同じようにずっと練習出来ると思ったのだ。
「じゃ、あたしは練習風景の撮影!」
まどろみさん、やっぱり亮のこと気になってるみたい。同好会の記録とともにまどろみさんの恋の行方も記録しとこう。2人がうまくいったらきっと良い記念になる。
美咲はお節介なおばさんの様にそう思った。
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