まどろむ女子高生

第34話①放課後モノローグ みこ

「今日はお嬢が休みだからずっと歌の練習をしたい」

　相変わらず授業中は寝ているみこだが、同好会のある放課後は、どれだけ眠くても起きているようになった。

「うん、わかった。でも最後はピアノに録音されている音を再生して、ギターと歌も合わせてみよう」

「うん、それを美咲に撮ってもらって確認だね」

　今日はお嬢が居ないから亮と２人だけで動画に映る。

　しっかり練習して恥ずかしく無いように頑張ろう。

　そして美咲に２人で映った動画のデータを貰おう。

「じゃあ、鍵を取りに行くから…」

　だから一緒に職員室へ行こう。

　いつもそう言葉を続けたいが、恥ずかしくて言えない。

　でも大丈夫。亮が言ってくれる。

「俺も行くよ」

　そんな時、美咲やお嬢は、宮子たちと喋っていて、お先にどうぞと手を振ってくる。

　帰り道やスーパーのレストスペース、亮と２人で話す時間は他にもあるけど、放課後の廊下をゆっくり歩いて話す時間も大切。

　嬉しくて恥ずかしくもあるこの気持ち、もしかすると…