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あたしは何かを聞き出すために駆け引きをするというのが苦手だ。何より面倒くさいから。
千歳という名の女子がこの学校に居るかどうかは他のクラスの友達に聞いてみればわかるだろう。
「ふーん…話変わるけど香風さん、ラブ・アンドと言ったら?」
「は?急に何ですか?ピースに決まってるじゃない。愛と平和ですよ」
「だよね!じゃあラブ・アンド…」
『ピース!』
大柄な女はわたしに顔をくっつけ、スマホのインカメラを向けて写真を撮りやがりました。わたしはうっかりピースサインまでしてしまいました。
「なにするんですか!肖像権の侵害じゃないですか、今すぐ消してくださ…あうあう」
スマホを奪おうとすると、額を人差し指1本で押さえられました。わたしは身動きが取れません。
なに?この技。さっきの腕力と言い写真を撮る呪文と言い、この女、レベル最強からさらに限界突破でもしてるの?
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