33人が本棚に入れています
本棚に追加
「千歳はどうしてるの?」
「よその高校に行ってるけど相変わらずバスケはやってない。と言うか出来ないみたい。でも亮への気持ちは継続中よ。少し病んでるけど…。それでわたしが頼まれて亮の観察をしてたってわけ」
「病んでる?頼まれたってことはあんた代理ストーカーなの?!」
「なんとでも言ってよ。確かに千歳に頼まれたって言うのも有るけど…わたしとしては、あの居眠り少女も同じようにならないか気になるのよ。亮は今度はきっとこう言うと思うわ。ギターが彼女だって。お節介だとは思うけど、同じ不幸は見たくないわ」
まどろみさんを応援している美咲としては、それは避けたい話だ。
そんな心配をしている香風って良いヤツなのかも。
「だいたいの話はわかった、教えてくれてありがとね」
美咲はお礼を言った。
「香風さんは部活決めたの?一緒に漫研入らない?」
「ちゃんと活動している部はムリ。日曜は地下ライブ、平日と土曜日は練習多いし…でもどこかに入部しないといけないから困ってんのよ」
「あっ」
宮子はポンと手を打った。
「じゃあ美咲の同好会に入ったらどうかな~?」
「なんで?嫌よ、こんな暴力女の居るところ、それにわたし亮と気まずいし…」
「何ですって、あたしだってアンタみたいな…」
「まあまあ2人とも、香風さんは同好会に入ったら亮やまどろみさんの観察も出来るし、アイドル活動の練習にも行きやすいし一石二鳥だよ。美咲も香風さんに覗かれているかも知れないと気にしてるより、中に取り込んどいたほうが動きがわかって良いと思うな~」
『そ、それもそうね』
最初のコメントを投稿しよう!