第43話 香風と真知子

1/3
前へ
/472ページ
次へ

第43話 香風と真知子

 部室の鍵を返しに来ないな。そろそろ絶対下校の時間なのだが…うむ、仕方がない。  真知子は職員室を出て部室に向かった。  今後の方針について話し合ってるんだろうが、今日のところは帰らせて、ひとりでゆっくりコーヒーを飲もう。  いずれはコーヒーミルも持ち込んで、豆から挽いて楽しもうじゃないか。サイフォンで入れるのも良い。きっと奴らはサイフォンを見たことが無いだろうから驚くだろうな。  部室に近付くと小柄なツインテールの女子がしゃがんで扉の隙間から中を覗いていた。 「騒ぐな」
/472ページ

最初のコメントを投稿しよう!

33人が本棚に入れています
本棚に追加