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第47話 宮子とポテト
「はあ、世話が焼けるね~。まどろみさんも亮も、恋愛は小学生レベルだね~」
亮が帰ったあと、あたしと宮子は川沿いの歩道を歩いた。宮子はテイクアウトのポテトをぷらぷらとぶら下げていた。ほんとにポテト好きだなあ。
「仕方ないよ。まどろみさんは人との関わりが極端に少なかったみたいだし、亮は人を好きになるの初めてみたいだし」
「まあそうなんだけどね~、はっきりしろって言いたいわ~。相手がバスケだったって言うだけで恋愛経験あるんだから、今の自分の気持ちくらい気付けよ~」
いやいや宮子、バスケを擬人化して恋人って言ってるだけで、それは恋愛じゃないでしょ。
「でも見た感じや雰囲気でそう思ってるだけで、あたしたち、まどろみさんの気持ち確認してないよね」
「そうだよね~…うん、そんな時は…恋バナ!まどろみさんがこの手の話をしやすいように恋バナしようよ!」
「え?恋バナ?あたしは恋したこと無いよ。宮子も小中とそんなこと無かったでしょ?」
「付き合ったことは無いけど恋はしてたよ~。今もしてるし」
「え?そうなの?誰?誰?」
「それは恋バナで言うね~」
宮子とはずっと同じ学校で仲も良いけど全然知らなかった。あたしはほんとに恋をしたこと無いなあ。
「お嬢も女子校だったから恋愛経験無いんじゃないかな」
「わかんないよ~、先生と禁断の恋、なんてコミックでよくある話だしね~。実はちょっと興味津々。恋バナにはお嬢を絶対呼ぼうね」
「うん、宮子とあたしとお嬢とまどろみさんだね…香風は?同好会に入ったし、まどろみさんのこと心配してたから声掛けたほうが良いかな?」
「恋愛禁止の地下アイドルだから、呼んだら可哀想だよ~。人の恋バナなんて聞いたらますますやさぐれるよ~」
それもそうか。
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