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「香風、大丈夫かな」
あたしはみんなのお茶を入れる。香風とはここ数日色々あったけど、心配だ。
みんな静かにお茶を飲んで香風の帰りを待った。
静まりかえった部室にまどろみさんの寝息だけが聞こえる。
しばらくすると、香風が戻って来た。
「どうなったの?」
「いずれは届けを出せって言われたけど、地下アイドルの件はしばらく宮前先生で止めといてくれるって…。あの先生嫌いだったけど良い先生なのかもね」
「悪い先生では無い、かな」
「それと口パクは絶対ダメだと言われた。ファンを裏切ってるぞって…」
「事務所で歌のレッスンは無かったのか?」
「歌唱指導は受けたよ、でも踊りながら歌うって難しくて…だからダンスをメインに頑張ってメンバーオーディション受かったんだ…。でも先生が言ってた、あの4人ならなんとかしてくれるハズだから、部室に来たらとにかく歌えって」
なにその期待感?あたしたちにどうしろと?
「ということになりました。よろしくね」
「良かった~アニカちゃん。これで部室ではコロリョフの十字架の話が出来るね~。色々聞かせてよ~!」」
策士宮子の目的はそれだったのね。
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