第52話 急接近

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 下校時間を過ぎ徐々に静かになっていく校内。運動部や吹奏楽の音ももう聞こえない。  部室には静寂が訪れ、みこの寝息がくぅくぅと聞こえるようになってきた。  香風が来たことで、亮は千歳(ちとせ)とのことを思い出し、みこにはちゃんと接しないといけないと思った。  整った顔立ち、ぶっきらぼうな喋り口調、でもどこか(はかな)げで弱々しい一面も持つみこ。  亮は自分の気持ちが確かなものだと感じ始めた。  みこはうっすらと目を開けた。  亮と目が合った。
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