第52話 急接近

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「なんとっ…お、おぉ、仲が良いな、ヒューヒュー」 「先生、小学生みたいな冷やかし方はやめてください」  気を使って損した。しかし慌てることもなく堂々としたものだな。 「下校時間はもう過ぎてるし、早く帰れ。戸締まりは私がしておく」  帰り仕度を済ませ、部室を出る2人。真知子は廊下を歩く2人を扉の隙間からこっそり顔を出し覗いた。  なぜ手を(つな)がんっ、まったくもどかしい。  真知子はやれやれとコーヒーを()れ、このひと月を思い返した。
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