第55話 次のイベントは北高祭

3/3
前へ
/472ページ
次へ
「入るぞー、お、今日も(あっつ)いな~お2人さん、ヒューヒュー」 『小学生か~っ』 「しかしな、女子校出身のお嬢や恋愛禁止のアイドルには刺激が強いぞ。時と場所を考えて、な」 「はぁ~い」  口を尖らせ不満げに返事をする2人。イタい、こっちも小学生か。こんなイタいキャラじゃ無かったのに。恋愛脳で幼児退行?!まさか、ね。 「さて、6月に北山高校祭、通称北高祭があるのは知ってるな?体育館のステージで活動を発表するなら事前申請をしなきゃならん。あとでまた来るから、どうするか考えといてくれ」  真知子先生は職員室に戻っていった。 「では、どうするか決めよう」  さすが部長、切り替えが早い。  これを機に2人の仲を聞こうと思ったのに聞けなくなった。でもまだ肩を寄せ合ってる。あ、これ写真に撮っとこう。 「お2人さん、ラブ・アンド…」 『ピースッ』  2人ともダブル・ピースしたぁ~。やっぱりイタいかも、この2人。 「良いなぁ、私もあんなことしたいです」 「あんたたち恋愛禁止アイドルに当てつけてんのっ?うらやましい」 「そんなつもりは無い。仕方がない離れるとしよう」 「うん、離れよう」  ようやく2人は離れた。10cmほど…。 「もっと離れなさいよっ」  今日中に北高祭の出し物は決まらないだろうなとあたしは思った。  
/472ページ

最初のコメントを投稿しよう!

33人が本棚に入れています
本棚に追加