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第57話 香風プロデュース
「しかし校舎の外での鳴り物は禁止だ。校舎内でやることになるが、まさか部室でやるのか?」
まさかって?本来は部室でやるのが順当じゃないの?
「いえ、路上ライブ感を出したいので、部室の外でやりたいです」
「そうなるとそれなりの広さのある場所が必要だな。生徒会の許可が降りるかどうか…」
うーむと考え込む真知子先生。
「許可が必要なんですか?」
「必要だ。スペースが取れないと許可をとるのは難しい」
「その場合は部室でやります」
「いや、部室はダメだよ。路上ライブ感が出ないんだろ、部室はダメだ」
2度も否定した。どうしてダメなの?
「え?でも許可が出なかったら、ここでやるしか無いんじゃないですか?」
「いやいやダメなんだ…ここを使うとせっかく夜陰に紛れて運び込んだ冷蔵庫とかを撤去しなきゃならん」
あー、それは大変ですねー。
「生徒会との交渉は私に一任してくれ、全力で交渉する」
そう言って真知子先生は部室を出て行った。
夜陰に紛れて運び出すのは嫌だろうから全力でやってくれそうだ。安心して任せよう。
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