第58話 美咲のハミング

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 漫研の活動が終わった宮子が来た。美咲の姿を見て瞳が潤む。 「あっ、宮子さん!感動してる暇は無いですよっ。手拍子でリズムを取りやすくしてあげてください!」 「あ、うん、はい」  何度かハミングで歌い、呼吸がうまくできるようになってきた。手拍子が有るとリズムが取りやすくなった。 「今日はここまでにしましょう。メトロノームを持ってきますから、しばらくはそれでリズムを取ってみましょう。帰ったらマリーゴールドをハミングしながら100回聴いてください。お風呂でハミングすると反響していい感じになりますよ」 「うん、やってみる」 「事務所でやった歌唱指導よりプレッシャーが無くていいわ。お嬢、これからもよろしくお願いします」 「任せてください。お願いされた以上はピシッとやりますからね」  宮子は美咲に抱きついた。 「良かったよ~、美咲」 「う、うん、泣かないでよ。まだハミングだけどね。頑張ってみる」 「頑張ると言った以上はピシッとやりますからね」 「入るぞー」  真知子先生が入ってきた。 「悪い知らせだ」
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