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第61話 さあ連休だ
「亮はゲリラライブをどう思う?」
職員室に向かう廊下、みこは亮に聞いた。
「やってみたいけど、大丈夫かなあ。先生に迷惑かけることになるし」
「でも、亮はやってみたいんだな?」
「うん、やってみたい。みんなが賛成なら」
「わかった」
職員室に着いた。
「先生、譜面の購入と印刷をお願いします」
「なんて曲だ…ほう「ピアノとギターと愛の詩」と「糸」か。良い選曲だな」
真知子は職員室の共用パソコンから印刷を始めた。
「それであの、先生…」
「シーっ、ここでその話は駄目だよ」
譜面の印刷が終わると、真知子は言った。
「連休中に各自ゆっくり考えて、それから返事を聞こう」
「はい、譜面ありがとうございました」
職員室を出て部室に向かう2人。
真知子は、職員室の扉をそっと開けて廊下の様子を見る。しかし、2人は手を繋ぐ事もなく行ってしまった。
「肩を寄せ合って座ったりするのに、なぜ手を繋がんっ」
「宮前先生っ、邪魔です、のいてくださいっ」
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