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第62話③ 恋バナ 小清水泉
「じゃあ次は…またポテトのくじ引きで、と行きたかったけど、全部食べちゃった」
宮子はキョロキョロとあたしたち残り3人を見て言った。
「じゃんけんだね~」
素直にじゃんけんをするあたしたち。不思議と宮子のペースに巻き込まれてしまう。
「じゃあ次は私ですね」
お嬢が負けた。小学校から女学館だったから、これまた恋バナは無いかもしれないなあ。
「お嬢はずっと女子校だったから恋愛経験は無いよね~」
「私ですか?お付き合いをしたことはありますよ」
えっへんと得意気になるお嬢。うん、わかる、宮子と香風の恋バナの後だから自慢になるよね。
「え?そうなの?女学館の時だよね、他校の男子と?」
前のめりで話に食いつく宮子。
「いえ、そうではありません」
「え?じゃあ女学館の人と?」
「はい、そうです。先生と」
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