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第62話④ 恋バナ 御前浜美咲
「じゃあ次は…美咲、いってみよう~」
え、じゃんけんしないの?ここからは指名制なの?
困ったな、恋なんてしたこと無いしなあ。
「あたし恋バナなんて全然無いから話すこと無いよ」
「そうなのよね、美咲って昔から男っ気が無いのよね。うーん…違うな、そうじゃなくて…男っ気は有ったんだけど不特定多数だったよね」
「へ~、あんた大雑把な性格してるのにモテてたの?」
即座に突っ込みを入れてくる香風。
「大雑把で悪かったわね…自覚はしてるけど。て言うか宮子、その言い方だと、あたし男を取っ替え引っ替えしてたみたいに聞こえるじゃない、やめてよ」
「あ~、ごめんごめん。どう言ったら良いのかな…うん、そうだ、いつも男子をはべらかしてたよね…ダメだ、この言い方も違うな~」
「宮子、わざとでしょ?」
「バレたか~」
テヘッと肩を竦める宮子。
これ以上宮子に喋らせるとますます誤解を生みそう。あたしが自分で喋らなきゃ…。
あれ?自ら話すって、あたし、策士宮子の術中にはまったのかな?
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