第68話 北高祭の活動申請

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「な、固いだと、胸の表現に使う形容詞じゃ無いぞ。か、固い?…固いって…」  ショックを隠さない先生。大きくはないけど貧乳でも無いんだけどなあ、そんなに固いのかな?  お嬢は未だに、けっ、という表情をしている。ブラックお嬢だ。 「さ、さて、即興寸劇はここまでだ。最後のお嬢のアドリブには参ったけどな」  真知子先生はコホンと咳払いをして続けた。即興でここまで演じられるとはみんな凄いなあ。 「ゲリラライブとは言うものの計画を立てないといけない。出没する時間と場所だな。特に場所はそれなりのスペースと逃げるときの経路を考えとかないといかん。それと出来れば誰かに見張りを頼めたら良いんだが…。練習をしつつ計画の策定を進めてくれ。計画はこの北高祭活動申請書に書き込んどいてくれ」  申請書には顧問と生徒会と実行委員会が印を押す枠が有った。 「せめて私だけは印を押させてくれよ」  そう言って先生は颯爽(さっそう)と職員室に戻って行った。印を押す…きっと責任を負うということだ。 「真知子先生って格好良いよね」  あたしが(つぶや)くとお嬢が言った。 「()()れします。胸が固いけど」  そんなに固いの?
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