33人が本棚に入れています
本棚に追加
/472ページ
「な、固いだと、胸の表現に使う形容詞じゃ無いぞ。か、固い?…固いって…」
ショックを隠さない先生。大きくはないけど貧乳でも無いんだけどなあ、そんなに固いのかな?
お嬢は未だに、けっ、という表情をしている。ブラックお嬢だ。
「さ、さて、即興寸劇はここまでだ。最後のお嬢のアドリブには参ったけどな」
真知子先生はコホンと咳払いをして続けた。即興でここまで演じられるとはみんな凄いなあ。
「ゲリラライブとは言うものの計画を立てないといけない。出没する時間と場所だな。特に場所はそれなりのスペースと逃げるときの経路を考えとかないといかん。それと出来れば誰かに見張りを頼めたら良いんだが…。練習をしつつ計画の策定を進めてくれ。計画はこの北高祭活動申請書に書き込んどいてくれ」
申請書には顧問と生徒会と実行委員会が印を押す枠が有った。
「せめて私だけは印を押させてくれよ」
そう言って先生は颯爽と職員室に戻って行った。印を押す…きっと責任を負うということだ。
「真知子先生って格好良いよね」
あたしが呟くとお嬢が言った。
「惚れ惚れします。胸が固いけど」
そんなに固いの?
最初のコメントを投稿しよう!