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「私は2人の呪縛を解放してあげたいです」
「2人?」
「はい。千歳さんは私たちと同じ女子高生です。呪縛から解放してあげないと次の恋に進めないなんて辛いじゃないですか。私はお付き合いしていた先生と突然別れて、暫くは断ち切れなかったですけど、今は諦めがついて新しい恋に進めます。前に向くことが出来て毎日楽しいです」
お嬢は懐かしそうな目をして続けた。
「もう1人、香風さんは、告白するように勧めたことも、今の千歳さんの状況にも凄く責任を感じてると思います。自分を責め続けると言う呪縛です。大事な友達が呪縛されてるなら解放してあげたいです」
お嬢ってこんなに友達思いだったんだ。知り合ってひと月、まだまだ知らない一面が有るんだな。
「そっか。うん、そうだよね。女子高生は元気で明るくなきゃね。あたしも賛成」
「私、ちょっと感動したよ~。私も協力するね」
「千歳さんに近しい香風さんにも相談して、みんなでなんとかしましょう。そしてこの件をスッキリ片付けて、まどろみさんが亮くんとスッキリお付き合い出来るようにしましょう!」
雨がピタリとやんだ。偶然…なんだよね?
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