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第74話 オルジナルは恥ずかしい
放課後。
千歳のことも気になるけど、北高祭に向けてちゃんと練習もしないといけない。コピー曲は3曲とも順調なんだけど、できればやってみることになっているオリジナル曲は誰も歌詞を書けない。
「テーマを決めたほうが良いんじゃないかな」
まどろみさんと肩を寄せ合いながら座っている亮が言った。
「うん、そうだな。このままだと何も思い浮かばないから決めた方が良い。さすがは亮、名案だ」
「うん、さすがは俺だな」
2人のちょっとバカップルな会話に慣れたあたしたちは、スルーして話を続ける。
「例えば?」
「甘い愛の歌だな」
恋愛経験のないあたしと香風には、そのテーマはハードル高いよ。お嬢はどうなんだろう?
「愛の歌ですか、良いかもしれませんね。野球男子の歌を作れば良さそうですね」
「例えば?」
「そうですね…こんなのはどうでしょう」
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