第74話 オルジナルは恥ずかしい

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 まどろむ美少女♪  寝顔がかわいい♪  たまに(よだれ)が出てるけど♪  それもまたかわいい♪ 『曲まで出来てるっ』  でもダメよ。涎って、さすがにまどろみさんも怒るよね。 「亮、素敵だ」  バカップルが現れた。 「却下よ却下。こんなの皆の前で歌えるわけ無いじゃない。何考えてんのよっ」  再びどんよりとした空気になった。 「歌詞作りって、難しいな…」 「うん…」 「漫研終わったよ~」  宮子が入ってきた。 「歌詞作りは菓子作りのように甘くないよね…なーんてね」  宮子、また覗き見してたのね。 「甘い愛の歌と言えばカジヒデキの「甘い恋人」しか無いでしょ、MISIAじゃなくてカジヒデキのほうよ」 「あ、あの曲良いよね、歌えるよ」  亮がギターを弾き歌い始めた。 「♪朝…(著作権)」  なにこの歌。甘い。甘過ぎる。  デトロイトメタルシティって漫画が実写映画化されたときの曲…昔の曲だけど宮子が知ってるのは漫画絡みだからだ。でも亮とまどろみさんにはピッタリかも。 「なるほど、良い歌だな。こんな歌詞を作れたら良いんだが」 「考えてみるよ」 「うん!頼んだぞ亮、北高祭に間に合わなくても作ってくれ」  北高祭はコピー曲を3曲に決まった。
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