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「みんな、ちょっと聞いて欲しいことがあるの…」
わたしは亮のほうを向き、
「千歳のことなんだけどね…あのね、亮、ここに居るみんな、亮と千歳の過去を知っているから…だから話すね」
わたしは、まどろみさんを含めたみんなが亮と千歳の過去を知っていることと、宮子以外は昔、いちど千歳に会ったことがあることを話した。
「そうなのか?」
驚いた顔をして、亮はまどろみさんを見た。
「うん、知っている。そして一度会ったことがある。だから…密着するようになったんだ。亮を誰にも渡さない」
いそいそと亮の膝の上に座るまどろみさん。わたしは先生のほうを見る。
先生は、話を続けたまえと腕を組んで頷いている。
いや、そうじゃなくて…目の前で生徒が密着してるのに放置?放置なの?みんなも見慣れた光景だから放置して、話を続けろとわたしを見ている。
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