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「千歳が北高祭に来るかも知れないの。わたしだけじゃなくて友達にもチケットを頼んでるみたいだから…。わたしはチケットを渡さないつもり…でも誰かから手に入れて来るかも知れない。でもここでは亮以外、誰も千歳の顔を知らないでしょ。昔1回見たことが有ると言っても憶えてないよね…急に千歳が現れて、何かをしたらどうすることも出来ないよ…だからわたし、その日の地下ライブを休んでこっちに来ようと思ってるの」
「はあ?」
まどろみさんが怖い顔をして言った。
「何を言ってるんだ」
「そうですよ、香風さんを待ってるファンも2、3人は居るんですよね」
「なっ、もっと居るわよ…」
「そもそもなんで千歳さんが何かやらかしそうな前提なんですか?陰から密かに亮くんを眺めてそのまま帰るかも知れないじゃないですか」
お嬢が言うことももっともだけど、何かが起きる可能性を考えておかないといけない。
「あのー」
宮子が手を挙げた。
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