第80話 ブレイクタイム(ちょっと回想)

2/3

33人が本棚に入れています
本棚に追加
/472ページ
 ◇ 小清水泉 ◇ 「お嬢、数学教えてー」 「はーい、うん、ここはこうやって…」  女学館から外部進学した私は、友だちが出来るか心配でした。でもまどろみさんや美咲さん、宮子さんとすぐに友だちになって、同好会にまで入ることが出来ました。  女学館でピアノに学業に優秀である事を周りに見せつけて、みんなに人気の憧れの先生とお付き合いまでするというハイスペック振りだったのですが、今ではそんなことはどうでも良くなりました。そんなことより友だちが大事です。ひと月でクラスの女子全員と友だちになりました。  友だち第1号のまどろみさんはずっと寝ています。同好会で私たちが疲れさせたのかと申し訳なくなります。美人が涎を垂らしながら寝ている姿、隙が有ってなんだか萌えます。  前の学校では失恋をして腐っていた私ですが、この学校に来て良かったと思います。野球部を見に行って野球部男子とお付き合い、そう思っていましたが、同好会とそのお友だちが楽しすぎて、今は新たな恋はお休みです。  ピアノを使って仲間と活動する楽しさを知って、私の音楽の幅は広がりました。  私にとっては外部進学して良いことだらけです。ホントに良かった。
/472ページ

最初のコメントを投稿しよう!

33人が本棚に入れています
本棚に追加