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さて、話は中間考査が終わった後のホームルームに遡る。
「スマホの電源切って鞄の中にしまえー…(以下略)」
いつも通りのフレーズで真知子先生が入ってきた。そして印刷物を配りながら、
「北高祭のチケットが欲しい者はこの用紙に記入して提出なー。保護者用と一般用、1人当たりの割当枚数には上限が有るから気を付けろー。必要枚数欄にそれより多い数字を書いた者は面倒くさいから無効とする」
いよいよ千歳に会う時が近付いてきた。
亮とみこ、美咲と宮子は顔を見合わせて頷いた。
気が付くとさっきまで晴れていた空は雲に覆われていた。
大きくカーテンを揺らした風が教室を通り抜け、雨の匂いがした。
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