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第86話 風とともに
水曜日が来た。
あの小さな公園で千歳に会う日。
今日の同好会はオフになった。
北高祭が近づいているから、少しでも練習したほうが良いけど、みんなそわそわと落ち着かないし練習どころでは無い。
天気は晴れ。
だけど朝の天気予報ではこの時期にしては気温が上がって所によっては夕立が有るかも知れないと言っていた。だからもし雨が降っても千歳は能力者じゃない。うん、予報通りだ。
でも宮子は天気予報を見ながらぶつぶつとひとり言を言ってる。
「天気予報を雨に改変する能力者ってことか…」
ごめん宮子、今日はそれどころじゃないから突っ込まずに放置するよ。
あたしたちはみんなバスで下校して、駅からあの小さな公園に向かった。
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