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「千歳…」
「香風、さっきはごめん…酷いことした…」
「大丈夫よ。わたしはそんな柔じゃないからね」
「香風は強いね、私も見習うよ…ねえ久しぶりに一緒に帰ろうよ」
「もちろんよ!」
そして千歳は亮を見た。
「時間がかかるかも知んないけど亮のこと忘れるよ。今までありがと…さあ香風、さっさと帰ろっ」
亮の返事は聞かずに、すぐに香風に話し掛けていた。目に涙が浮かんでいた。この場に居るのは辛そうだ。
今まで想い続けてきたことを忘れるのには時間が掛かるだろう、だけど千歳は前を向いたんだ。
香風と千歳は少しサビの浮いたコンビニ傘をさして帰って行った。あの2人の友情はきっと大丈夫だ。
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