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「あ、能力者かどうか聞いてない」
あたしは2人を追いかけようとする宮子の首根っこを掴んだ。
「美咲~、離してよ~」
宮子は手をバタバタさせた。どうやったら先生みたいに人の動きを止めることが出来るの?もしかして先生が能力者?!なんてね。
「宮子、あの2人はそっとしといてあげようよ」
「わかったよ~」
先生が戻ってきた。
「無事終わったようだな」
「先生、今日は職員会議無かったんですか?」
「生徒に何か起きるかも知れないのに放っておけるか。会議じゃない!現場だ!」
なんかのドラマのような台詞だ。
「それに以前言ったろ、私を崇め奉り拝んでくれたら、その分の御利益を授けるぞと」
『怪しい宗教みたいで怖いです~』
しとしとと降っていた雨は、やがて静かに止んだ。
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