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「電子ピアノの話してんのか?」
「だ、誰ですか?急に振り向くとか…盗み聞きしてたんですか?怖いです」
「は?真後ろで話してたら嫌でも聞こえるだろうが」
お嬢をなだめながらみこは東山に説明した。
「お嬢は男子に耐性が無いんだ。勘弁してやってくれ…で、誰だ、お前は?」
みこの質問に亮が答えた。
「東山大志だよ。わかってると思うけどクラスメイトだ」
「そうなのか?で、その東山大志が何の用だ?」
「なんかムカつくな、まあいい。電子ピアノの話をしてたよな?」
「いいえ、キーボードの話はしていましたが電子ピアノの話はしていません!」
「同じようなもんだろっ」
東山が怒り始めたので、亮が間に入った。
「すまん、お嬢はピアノに関することについては融通が効かないんだ。それよりキーボードの話をしてたのにどうして電子ピアノが出てきたんだ?」
「使ってない電子ピアノがあるからだよ」
「なんですって!亮さん、この男が逃げないように捕まえてください!」
「えええ?逃げないだろ」
「おはよう~、なになに?その男を取り押さえるの?」
タイミング良くか悪くか美咲と宮子が登校して来た。
「えいっ」
美咲は東山の腕を掴んだ。
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