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「さて顧問からの指示だ」
亮はみこを起こそうとした。
「いや、起こさなくていい。奴は寝てるほうが記憶力が高いらしいからな。さて、生徒会による活動確認が来週の金曜になった。一週間では君たちが体にしているオリジナル曲作りは間に合わない。そこで既存の曲にしてもらうように話はつけた。楽曲を決めて練習しとけ。そこそこ形になってればいい。生徒会に話はつけておいた。心配するな、私も立ち会うから大丈夫だ」
「1曲丸ごとですか?」
「うむ、イントロだけって訳にはいかんだろうな…まあAメロまでで話をつけといてやる」
お嬢が居ないので今日は楽曲を決められない。あたしは亮に聞いた。
「曲決めは明日するの?時間無いけど大丈夫?」
「夜、お嬢とメッセージで相談するよ」
「じゃあ、同好会のメッセージグループを作ろう」
いつの間にか起きたみこはそう言うと、すぐにグループを作った。
「お嬢には招待メッセージを送っておく」
みこは亮とお嬢が2人だけで個別にメッセージをするのが嫌だった。
何だろうこの感覚。最近、今までに無かった感情が出てくる。
自分でコントロール出来ないその感情にみこは戸惑った。
※注 ANJIはサイモン&ガーファンクルのポール・サイモン氏の演奏で有名になったギター曲。作曲者はデイビー・グレアム氏。
昔、ギター少年の多くはこの曲に憧れ練習することが多かった。
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