七月に雨が続いたら

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 ふたり揃って、やまない雨を見て歓声を上げている。会いたくない理由は微妙に違っているが、一つだけ共通点があった。  彼らはどちらも窓から、さかさのてるてる坊主を大量に吊るしているのだ。今年も雨が降り続いてくれますように、と。 ――そんなとこだけ同調してんじゃねえよおおお!  神様は頭を抱えた。  自分は一体、どこで彼らの教育を失敗したのだろうか。
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