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夜は星と会話して、研究をこっそりまとめ、朝早く祈りをし、昼は薬草園を耕し、調合して魔法を込める。
端的に言おう、忙しい。
無理、普通の人より薬草に触れているから美しさを磨くことは可能だし、欠かしたことはない。
だとしても、急速に老いている気がする。
齢17で女として危機を感じる。
しかも嬉しいかな、悲しいかな、新たな目標をもってしまったの。
試験管で星空を作ることを。
遠方に薬草をとりにいくのは私だから、気になるものをいっぱい取ってきて夜な夜な調合し、魔法を込めた。
煌く何かをうみだし、星を研究し、人を観察し、問診し、私のすべての知識欲を満たすために忙しくしていた。
たしか許嫁がいたような気がしたがそんなのはどうでもよかった。
鹿の角の山へ行って採って来たキニュサットの朝露、星の写っていた水、高温で熱すると透明な何かが出来る砂、蛇が八つに束ねられた山のサロリカン石、それに魔力がずっと発生して光り続けるように魔法を込めて水桶に垂らした。
水桶の中のものは私が観察した星のとおりに閃った。
成功したと思った。
そのあとありえない轟音がなり、目も開けられない光が当たりを満たした。
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