いちごパフェ

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 彼女とは五十回いや百回以上お茶をしただろうか。幾度会おうとも、固く閉じた蕾のような彼女。そんな彼女が気を許した表情を初めて見たのは、バイト後に居酒屋に行ったときだった。和民だったかな。  疲れていた彼女は居眠りをした。ちょうど、いまと同じように。  眠る彼女の顔はとても綺麗で、見たこともない表情をしていた。  頬がすこし赤い。唇がふっくらとしている。ちゃんと更衣室でリップを塗ってきたのか、乾いておらず、潤っていて――  誘うように薄く開いている。  ここが居酒屋じゃなかったら過ちを犯していたかもしれない。――近くで飲んでる大学生がやたらうるさかったが、それでも彼女はなかなか起きなかった。
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