無糖炭酸水 *

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 以前も彼女は一階のアパートに住んでおり、引っ越しが楽だとか言っていたが、防犯面からするとちょっと心配だ。因みにおれは彼女の住む一駅隣のマンションに住んでいる。が、彼女の住む駅のほうが栄えているため、週末は彼女のアパートで過ごすことのほうが多い。  さて、彼女に意識を戻す。おれは両手を彼女の尻に乗せ、思い切り広げてやる。と、彼女が「やっ」と恥ずかしがる。いまさら見られて恥ずかしいなんてこともないだろうに、いや、あるだろうに。  抜き差しする都度粘度の高い音が部屋中に響く。彼女は間違いなく――感じている。  そのことこそがおれを駆り立てる。 「なあ、香枝――」 「な、あっ、……に」苦しげに香枝が言う。 「おれのこと、好き?」 「きっ……あ、あんっ」――隣の住人がどんなやつだかをおれは知らないが、さぞかし欲求不満だろう。おれは、香枝がなにを言いかけたのかを察し、わざと強めた。  すると、諦めたように、香枝が、 「き、らいじゃ、ない、よ……」  ――ジョークでも嫌いって言いたくはないってやつか。
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