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おれはすこし可笑しくなり、そのまま背後から彼女の両胸に手を回すと、彼女のことを引き上げてやる。彼女の髪の匂いを嗅ぐ。彼女の膝を割り、おもむろに――
指で攻める。
「いや、清司、あっ……あっ、あっ、」切れ切れの声をあげ続ける彼女。――そろそろ、引っ越しを考えたほうがいいかもしれない。以前にそれとなく彼女に匂わせたところ、「敷金礼金もったいないよ。最低でも二年住んで元はとんないと」と言っていたが。しかし、そろそろ限界だ。
おれは常に香枝に触れていたい。
毎日、香枝の笑顔が見たい。
どれほど、香枝という存在に恋い焦がれ、どれほど飢えているのか――きっと、言葉にしても伝わらないだろう。
だから、手を使い指を駆使し頭を働かせ、彼女を愛する。
「あっ、――っ」
どうやら彼女はそのときを迎えたみたいだ。
おれは、引き抜いて、彼女のからだを反転させる。ここで彼女を自由にする余裕などおれにはない。
彼女の柔らかな肉がおれを受け入れてくれる。
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