12人が本棚に入れています
本棚に追加
あの災害・・・そして保護世帯からのエスケープ!
高校もあと1年
早く自立したいのもあったけど、それ以上に後ろ楯が無い不安が大きかった
母親は何かあっても頼りになら無いし、祖父母も長期間は助けてくれないだろう
父親も生活保護を受けられたらしく近くの市に住んでいるが、あまり当てにはならなさそう
特に金銭面が厳しいだろうな~
スーツやら何やらの準備でも数万は使うだろうし、本当は自動車免許も持っていたかったけど、教習所に通う金も無いしな~
それに備えて一応小遣いやお年玉など貯めて10万程は確保していたけど、正直心許ないかな・・・
まぁ、どうだろうとやるしかないよな~
そんな訳で、授業も受けつつ就職活動も始めた
それと平行して荷物もまとめ始めた
まず、漫画が1000冊以上有ったので友達とかに譲ったりして、余った物は妹に預けた
(自由に処分していいとの条件でw)
ゲームは殆ど売って、PSPとそのソフトだけ残した
中々キツいモノもあったけど、どのみち全ては持って行けないから
理想は社員寮付きだからな~
まぁ、県内には中々無いけどw
それでも合同説明会に参加したり、県外の求人を見たりと色々探した
県外には数件寮付きの求人があったけど、まぁ・・・初任給13万とかだったw
ただその中の一件は社員寮が月1000円と有ったので即決して応募
即採用だった
まぁ、今思えばあからさまに怪しいけどその時は疑う余地も無かったからな~
取り敢えずそこに決めて、あとは卒業を待つだけ
ただ金銭面で少し心配だったので、母親に少しでも工面してくれないか聞いてみた
案の定、答えはNOだった
母親曰く「自分達も大変」だそうだ
まぁ期待はしていなかったが、こうも無下にされると腹も立つ
だから一言、言ってやった
長男の就職を助けないのなら今後一切縁を切る、と
当然、OKとの事
予想通りだが・・・控えめに言ってクズだなw
まぁ、今は不安かもしれないが縁を切る事で今後は関わらず済むなら安いか~
そうプラスに考えつつ、残りの学生生活を楽しむ事に集中するか~
とは言っても、ゲームしたり遊んだりとダラダラ過ごすくらいだけどw
ただ、最後に分散会として機械科の皆で焼き肉に行ったのは良い思い出だよな
そんな感じで就職休みも消化しつつ、県外に行く為の準備で祖母と買い物中に、県外で働いている祖父から電話が来た
「おい!家がひっくり返っているぞ!!」
・・・?
意味が全く理解が出来なかった
続けてこう言った
「取り敢えずTVを見ろ!」
近くの祖母の知り合いの家にすぐ向かいTVを点けたら、そこには衝撃的な映像が写っていた
緊迫したアナウンサーの声、大きく揺れるカメラ、次々に飲み込まれる町・・・
そう、あの大震災の日だった
僕の住む県は遠く離れていたけど、海を見ると1mの津波は来ていて、沖から等間隔で波が見えた
祖父も横浜だったので特に大きな被害は無かったみたい
ただ、問題は僕の就職先が茨城だと言う事
すぐに電話をしたけど繋がらず、数日待ってみようと思っていたら、数時間後に着信があり「通常通りに出社して下さい」との事
・・・この時に気付いていればな~w
その後何事も無く、卒業後は家を出て就職するがその話は別の話かな?w
そんな訳で晴れて施設経験者が卒業して就職までのお話でした
その後も色々とあいつと母親がトラブル起こしたり、僕も色々と失敗したりと大変でしたが今でも元気に独り暮らししてますw
仕事も転々として色々面白い所もあったので、気が向いたらそっちも書いてみるかな~
ここまで読んでくださった皆様、ありがとうございました!
最初のコメントを投稿しよう!