大人の階段・・・?

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大人の階段・・・?

中学2年になってから結構な時間が流れた 最近の母親は元気に見えるけど、「まだ病気」とか言って平然と無職を続けている 外出の数も増えていて、帰りが夜中になる事も多くなってきた 本人いわく「友達と会っていた」とか、「祖母の家に手伝いに行った」との事だ だけども祖母に確認すると「今日は来ていない」との返答 正直胡散臭すぎるけど、ギャンブルで浪費はしていない様だし放っておいた この時僕はまだ知らなかったけど、面倒事の種が着々と育っていたんだよな~ 妹達は知っていたみたいだけどねw とにかく僕は部活に忙しく、気付く事無く学生生活を送っていった 部活では後輩も2人入り、その指導なども僕がやる事になり毎日忙がしい日々だった それもこれも先輩達が皆受験モードで部活に来なくなりつつなり、僕がキャプテンにさせられたからだ まぁキャプテンと言っても、大会では1回戦、2回戦くらいが関の山の実力だけどw 顧問の先生も来年には転勤があり、柔道の本格的な強化も出来ない事も決まっていた ・・・そもそもこんな弱小部なのに、年に数回の県強化選手の錬成大会に参加させられたのがおかしいけどね~ 学業も若干変化が出てきた 授業としてはそこそこ難しくなってきていたけど、付いていく事は出来ていて問題も無かったと思う だけども期末試験の席次はジワジワと落ちていた 2年の中間試験では10番台が、期末試験では20番台にもなった 理由は明白だ 余裕がある家庭の同級生が塾に通い出したからだった まぁ確かに高偏差値や、志望倍率の高い高校を目指している同級生は必要と思う だけど、そういうの見ると露骨に貧富の差を感じるよね~ しかも僕の小学校からの夢は科学者で、本当は県内でも難関の高等専門学校に行きたかった その為には塾は必須だし、英語が必修なので英会話も習いたかった もちろん部活を辞めて教科書のみでも、1年間死ぬ気で暗記すれば合格するかも知れない 実際に担任に相談したりしていたけど、推薦出来る可能性は有ると言っていたし、その時の僕の内申ならまぁまぁ偏差値の高い普通校でも、推薦のみで合格可能とも言われていた だけど入学したとしても教材費が高いし学費も高いと聞いた 当時としては珍しく、生徒一人一人がPC携帯必須で学生寮入寮も必須だった そんな金、有るはずがない 奨学金で賄ったとしても、色々な面で同級生と差を感じて辟易するのは目に見えていた そう思うと夢なんて見る事は無くなるよねw 実際その頃から「夢」というのは無くなり、現実しか見えなくなった こう言う所も「抜き身のナイフ」に見えたのかな~ そんな「大人」に近づきつつ中学2年が過ぎていった
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