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「そしたら、ちゃんと愛の言葉を告げてくれる?」
「愛の言葉!?」
「舞台では、僕が与ひょうの悠真くんに『愛しています』って言ったでしょう。次は、悠真くんの番」
「そ、そうか……」
しかしこれなら、簡単だ。
演技などしなくても、いくらでも素で言える。
「好きだよ、未緒」
愛してる、と言いながら、悠真は未緒の細い体を抱きしめた。
「舞台終わったんだし、減量はもうやめてよね。心配だから」
「うん。ありがと……」
そっと、二人で唇を合わせた。
鶴の羽根のように、静かで柔らかなキスをした。
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