Gの影忍-luna.-

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………宇宙世紀。 それは、仏教専門用語で言う所の「末法(マッポー)」めいた、救いようのない戦乱の時代である。 旧時代の人間の願った「新しい時代」は、血染めの時代と言っても過言ではなかった。 地球連邦による宇宙移民の締め付けの末、後の時代にも度々現れる、反連邦思想と宇宙移民の自由の象徴・ジオンが誕生し、宇宙と地球を二分した全面戦争に発展した「一年戦争」。 一年戦争終結後、終戦を認めないジオンの残党が結託したデラーズ・フリートの決起による「デラーズ紛争」。 ジオン残党狩りに名を借りたエリート組織・ティターンズによる横暴と、それに反抗したエゥーゴ、地球圏に帰還したジオン残党組織・アクシズによる三つ巴の戦争「グリプス戦役」。 結果的に漁夫の利を得たアクシズが、ネオ・ジオンを名乗り、地球に対して仕掛けた「第一次ネオ・ジオン抗争」。 かの赤い彗星にして、ジオン・ダイクンの遺児、キャスバル・レム・ダイクン………シャア・アズナブルに率いられた新たなネオ・ジオンが、地球に巨大隕石アクシズを落下させようとした「シャアの反乱」とも呼ばれる「第二次ネオ・ジオン抗争」。 何度も、何度も人類は、自らを滅亡寸前に追い込むような戦争を繰り返した。 まるで、何か巨大な意思によって操られるかのように………。 ………さて、時は移って、宇宙世紀0096年。 地球連邦政府を横転させると呼ばれている何か………「ラプラスの箱」と呼ばれる存在をめぐり、新たな動乱が始まろうとしていた頃。 この時、シャアの反乱以降姿を見せなかった「ある存在」が、再び動き出そうとしていた。 それは、荒唐無稽な者達。 科学万能の宇宙世紀に、奇怪さとロマンと共に、歴史の「影」で暗躍し続けた者達。 古のJAPANから存在し続けた、伝説のアサシン達。 彼等は………そう。 「忍者」である。
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