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「調子に乗りやがって!」
「射てッ!」
月の態度を「ふざけている」と解釈したマフィア達は、懐より拳銃を引き抜き、眼前の月向けて引き金を引いた。
まあ、実際ガニメデスを煽る目的でふざけていたのだが。
………この時、マフィア達は月の若く豊満な肢体を楽しむ為に、彼女を無力化する事を念頭に置き、足に向けて発砲した。
そしてこれは、結果的に間違った判断として、彼等に帰って来た。
「イーヤァッ!」
月は、足に迫った弾丸を、なんと蹴り返した!
驚いたマフィア達は知らなかったが、彼女の履いているブーツの内側には、ルナチタニウムを更に強化した、かのガンダリウムγ製の鉄板が仕込んであるのだ。
弾丸を跳ね返すには、十分すぎる代物である。
「アバッ!」
「ぐわっ?!」
跳ね返された弾丸は、マフィア達に返ってきて、彼等を貫いた。
倒れ、崩れ落ちるマフィア達。
そして、それよりも早く、その場を駆け抜ける月。
マフィア達が無力化された事により、ガニメデスを守る者はいなくなった。
月の目標は、そのガニメデス。
「辞世の句を読め!介錯してやるッ!」
ガニメデスに向け、腰に指した同じくガンダリウムγ製の刀を引き抜き、振り下ろす。
………彼女は、確かに正真正銘本物の忍者である。
だが、少女である以上、彼女もまた若かった。
不敵に笑うガニメデスを………まだ「奥の手」を隠し持っている事に、気付いていなかったのである
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