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闇夜に照らされ
ダンカーは二つの小ぶりの斧を両手に持った。そして、ふっと目を瞑る。
空気の流れを読め、感じろ、逸物から放たれる性の波動を・・・!
カッとダンカーは両目を開き、迫りくる鋏を前に躊躇うことなく斧を振り下ろした。
「ギャアアアアアアア!」
ダンカーの背後には悲鳴が鳴り響いていた。そして、そこには股間を抑えて蹲るまる男の姿が。ダンカーは地面に落ちた玉と竿の集合体、ジョニーを見下ろしながら口角を上げる。
「つまらんなぁ、もっと俺を楽しませてみろ!」
ぐっと脚に力を入れてダンカーは踏み込んだ。そして、一気に直進する。目にもとまらぬ速さで1つのジョニーを切り落とし、そのまま方向を変えてまた1つ、ジョニーを切り落とす。
地面には3つのジョニーが落ちていた。そして、股間を抑えて蹲る元付属物が。それを見たダンカーは舌なめずりをしていた。
女はそんなダンカーの手捌きを見て目を見開いた。そして、震える声で呟く。
「その二つの斧・・・。もしかしてあんた、クローバーの国の・・・」
女とともに男どもも震える足でダンカーから後ずさっていく。しかしダンカーからは絶対に獲物を逃さないぞという強い意志が滲み出ていた。フゥっと吐き出された白い息は獣のごとく。ぽとり、ぽとり、と音を立てながら落ちる赤い液体は、彼らの逸物を縮こませるには十分だった。
「あと四つ」
ダンカーは斧をクロスして構えた。その腕は十字の形を作っており、太く逞しいその腕は、四葉の形を連想させた。
「ジョニー狩りの、ダンカー・・・!」
男の内の一人が呟いた途端、断末魔の悲鳴が響き渡る。一人、一人とダンカーの手によって容赦なくジョニーを刈られていく。それはさながら洋ナシ狩りのように。ぼとりと地面に増えるジョニーは、瞬きをする間に6つに増えていた。そして、いつの間に逃げたのか、女の姿は消えていた。
ダンカーは残りの一人へ足を進めていく。その目は血走っており、狂喜に満ちていた。
「やめてくれ・・・。俺には妻子が・・・!ギャアアアアアアアアアアア!!!!!」
月明りに浮かぶのは、後退る男の下腹部に、斧を振り落とす男性の影。生々しい音が、辺りには響き渡っていた。
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